入笠山の山小屋、マナスル山荘本館の山口です(マナスル山荘本館は、2023年4月よりヒュッテ入笠と名称を変更します)。

明日16日のランチより冬の営業をスタートします。ということで、今日現在の入笠山の状況をお伝えします。

【最低気温】ここ数日、朝の気温はマイナス10℃くらいまで下がっていて、日中でも氷点下の日が続いています。今朝の最低気温はマイナス13℃。山荘では薪ストーブ、各部屋にこたつ、ファンヒーターをご用意していますが、防寒着は冬用のものをたっぷりご用意ください。

【積雪】山頂までのルートを確認しましたが、12月にしてはそこそこの積雪量になっています。冬型の気圧配置が続いていますので乾いた雪がところどころひざ下くらいの吹き溜まりに。明日以降も積雪量は増える予想になっています。ゴンドラ山頂駅〜山頂、沢入〜入笠湿原のルートすべてに積雪があります。

【装備】スノーシューは入笠湿原、山荘前のお花畑の吹き溜まりに新雪が積もっていて楽しめます。山頂へのルートはチェーンスパイクや軽アイゼンがあると楽に登れます。なお、降雪のない日でも入笠牧場から強い季節風で雪が飛ばされてところどころ吹き溜まりを作ります。その日最初に登る方はルートが消えていますので、後ろからくる方のためにも正しいルートでラッセルしてください。

【ランチ】山荘のランチは11:00〜13:00で営業します。ランチの休業日はウェブのカレンダーより確認してください。ビーフシチューの事前予約はお受けしていませんので、当日並んだ順番にご提供いたします。玄関脇にザック置き場を設置していますので、ザックやギアはそちらにおいてください。ザックを背負ったままの入館はお断りしています。

ご宿泊の方には優先してビーフシチューをご提供しています。

【スノーシューレンタル】富士見パノラマのレンタルコーナー、マナスル山荘本館でお取り扱いしています。山荘のレンタルは日帰りの方は大人用2,000円、子供用1,000円です。チェーンスパイクは500円。山荘のスタッフ、フロントにお声がけください。ストックはレンタルしていませんのでご自分のものを使用してください。スノーシューはストックを使わずに歩くと自由度が増し、スノーシュー本来の楽しみを味わえます。逆に言うと、ストックを使用しないとスノーシューで歩けない方は、そもそもの歩き方が間違っているということになります。

ご宿泊の方にはスノーシューもチェーンスパイクも無料で貸し出ししています。

【天気】入笠山は晴天率が高いといわれますが、冬型の気圧配置になれば2,000m近い山ですから当然荒れます。晴天率が高いのはスキー場エリアでのはなし。特に山頂では北西の強い風が常に吹いているので、安易に山頂で何か調理しようなんて考えると強風で苦労します。明日16日のヤマテンでは日中に入笠山で雪の予報、風も西の風9m。山の天気予報は必ず「ヤマテン」で調べてくださいね(他の予報サイトは山を計算していないと思われます)。

下の写真の雪庇が風の強さを物語っています。

【マイカー登山】富士見町〜沢入の林道の凍結がここ数年で一番悪い状況です。ルートのかなりの部分で凍結があり、非常に滑りやすくなっています。スタッドレス+四輪駆動でも雪道に慣れない方は相当苦労すると思われます。富士見パノラマの無料駐車場にマイカーを止めてゴンドラで登ってください。

時々パノラマまで「ノーマルで行けますか?」と問い合わせがありますが、あなたの運転技術、車の状態、タイヤの状態がわからないのですから「大丈夫です」と答えることは100%ありません。冬の長野県ですから必ず雪用タイヤに履き替えてください。

状況は明日以降も変わっていきますので、定期的に状況を更新をしていく予定です。

一気に雪山モードになった入笠山。冬らしいシーズンになってくれそうです。

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明日より冬の営業スタート(12/15)” に対して2件のコメントがあります。

  1. 大沢山別荘水源管理組合事務局 鈴木千尋 より:

    裏山の鈴木です。
    〈ヒュッテ・ニュー・カーサ〉よい響きです。
    そうですか、もう10年が経ちましたか。
    山口さんとはじめてお会いしたのは、確か雪の降りしきる時でした。
    マナスル山荘の前オーナー、有賀さんのおばあちゃんもまだまだお元気な頃でありました。山荘の引き継ぎのためのオリエンテーション
    の時にわたしも立ち会わせていただいたのでした。
    良い人に引き継いでいただけると、それはもう力強いかぎりで、この山の別荘メンバーたちは、これで一安心と大喜びでありました。
    マナスル山荘は私たちにとってのベースキャンプともいうべき存在であったのです。同じ水源の水に助けられている者にとって、この10年
    はマナスル山荘・山口さんの存在は本当に安心できるものでした。
    山に湧き出る水は、この山に集うすべての人のためにあります。いや、緑も空気も、この山のすべてはこの山を訪れる人々のものであると
    思っています。ですから1滴の水も、1輪の花もおろそかにできません。
    山口さんの、山と自然に対しての理解と造詣にはいつも刺激を受けてきました。大沢山の別荘のあり方にも、いつも気をつかっていただい
    て感謝しています。わたしたちも〈ヒュッテ・ニュー・カーサ〉の未来に最大限の協力を惜しむものではありません。
    山口さん、これからもなおいっそう、たくましくご活躍ください。
    セイコさん、スタッフのみなさんにもどうぞよろしく。

    1. yamaguchi より:

      鈴木さま

      心温まるメッセージありがとうございます。
      皆様とのお付き合いがなければここまで続けられませんでした、温かく迎え入れていただけたこと深く感謝いたします。
      春になりましたらまた飲みながらお話しさせてください。
      冬の入笠山を守り見届けていきます。

      これからもよろしくお願いいたします。
      ありがとうございました。

      山口信吉

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