ヒュッテ入笠は標高1,955mの入笠山(にゅうかさやま)に広がる入笠高原(標高1,800m)に建つ山小屋です。観光地のホテルや旅館と違い、部屋には人数分のお布団とテーブル、トイレも一部ウォッシュレットですが汲み取り式です。お風呂もバスタブとシャワーの簡単な設備です。部屋は個室ですが部屋の戸には鍵がかかりません。そんな施設ですが、山小屋として、山岳高原リゾートの宿泊施設として、ご利用になるお客様に快適な居心地のよい空間をご提供することを常に心がけております。清潔で安心してお泊りいただける客室やお布団、地元の食材を使ったお料理、居心地のよいパブリックスペース、ドッグランや多目的ハナレ。ナイトツアーズなどの山の魅力のご紹介など。本当の入笠山の魅力を知っているオーナーだからこそご提供できる居心地のよい山の快適な空間をどうぞお楽しみに来てください。
ヒュッテ入笠はマナスル山荘本館開業より10周年を迎えました。
マナスル山荘からヒュッテ入笠へ
2023年4月よりマナスル山荘本館改め『ヒュッテ入笠』に屋号を改名します。
2014年春から手掛けたマナスル山荘本館も10年目を迎えました。オープン当初に思い描いていた山小屋のイメージを少しずつ作り上げ、失敗や計画変更などを繰り返し、この9年間で「マナスル」と呼ばれた山荘はたくさんのお客様にその存在を覚えていただくこととなりました。近年は1955年に創業者が命名した「日本人が初登頂したマナスル峰から名前をもらったマナスル山荘」を刷新することを頻繁に考えるようになっていました。10年目を区切りとし、次のステップへと進みたいという想いの詰まった「ヒュッテ入笠」への屋号変更です。
なぜヒュッテ入笠?
『ヒュッテ入笠』という名称は数年前から考えていました。変更の理由はいろいろあるのですが、
- 10年目の区切りであること。
- 山荘、小屋、ロッジ、ホテルが名称につく施設では働いたことがあるが、ヒュッテは未経験なこと。
- 「マナスル山荘」はどこにありますかという質問は思いのほか多く、入笠山の施設であることがわかるように。
- 同じ名称の別の施設(『マナスル山荘天文館』は経営も料理もサービスも料金もすべて別の施設です。ヒュッテ入笠とは何も関わりありません。ヒュッテ入笠にはキャンプ場もありません。)を私の施設と間違えて利用する方が増えてきたこと。
が主な理由です。
ローマ字表記は「Hutte New Casa」にしました。入笠(にゅうかさ)をNew Casaと表記することも以前からもっていたアイデアです。Hutteは山小屋、NewCasaは新しい家という意味ですが、入笠山にある新しいスタイルの山小屋という意味を持たせました。建物は古いですが、山小屋のイメージを通り越した新たなサービスや提案をご提供する独自のスタイルの追及です。かといって奇抜なスタイルを目指しているわけではありません。
入笠山(にゅうかさやま)を「いりかさやま」と呼ぶ方も多いので、NewCasaで音を印象付けてもらう狙いもあります。
この日、ヒュッテ入笠で
入笠山は2000m近い標高ながら、富士見パノラマのゴンドラを使って手軽に楽しめる中級山岳です。またジュラ紀といわれる約2億年前の昔に形成された古い地層をもつ山でもあります。山自体もそうですが、人類も太古よりこの山にかかわってきました。「御所平」「高座岩」「鐘打平」「仏平峠」など往時をしのばせる地名も多く今に残っています。入笠山は昔「雨乞い山」「雨乞岳」と呼ばれて、山頂では雨乞いの儀式も行われていたようです。人々のかかわってきた山の歴史を踏まえ、入笠山の素晴らしいフィールドを守りながら観光、登山、アスレチック、バカンスなど様々な目的をもってこの地を訪れる皆様に憩いと安らぎの空間を提供する山小屋創りが私たちの使命です。
『この日、ヒュッテ入笠で』
その時その時を大切にし、山荘を訪れる方々に山の魅力を伝えていきます。
入笠高原の小さな山小屋 ”ヒュッテ入笠” 山口信吉